準備編 栽培計画 野菜を知る2

野菜を知る 2.適正pH(ペーハー)

 pHとは、酸性・アルカリ性の程度を表す単位です。

日本は、土壌が酸性になりやすい傾向にありますが、野菜の栽培に適しているのはpH6前後の中性の土壌と考えられます。

ただ、野菜によって好むpHがそれぞれありますので、それを把握して計画を立てることが大切です。

以下のページに主な野菜の適正pHが載っていますので参考にしてみてください。

野菜の土壌条件

 

 自分が作りたい野菜のpHを知ることがとても大切なのと同時に、自分が作ろうとしている土壌のpHを知ることも重要です。

土壌のpHを調べるには、いくつか方法がありますが、土壌酸度測定器というものがあります。ホームセンターなどでもみかけるようになりました。測定の方法も簡単で、土に差すだけで測定できます。

それから、土壌酸度測定薬というものもあります。こちらは、測りたい土壌を少量とり、薬剤を落として変化した色をみてpHを判断します。ただ数字でみるよりも微妙な色の変化を読み取るのに面白みがあるように思います。家庭菜園で子供さんなどと一緒に楽しんでやってみるのもいいんじゃないでしょうか。夏休みの自由研究とかにも使えそうな気がします。

 もうひとつ、とっても身近な方法で「生えている草の種類で見分ける」というのがあります。

ハコベやホトケノザ、オオイヌノフグリなどが生えていると、野菜の好む中性の土壌と考えられますし、シロクローバーやスギナ、スズメノテッポウなどは弱酸性の土壌に生えています。これも自由研究に使えそうですね。おすすめの本などご紹介できればよいのですが、これというものがないので、また見つけたらお知らせしたいと思います。

 畑のpHを知った上で、同じくらいの適正pHの野菜を選んで栽培する、というのが一番楽に失敗なく作る方法です。

また、畑のpHよりも少し高いpHの野菜をつくりたい場合は、石灰資材などをまいて、アルカリに近づけることは可能です。石灰には消石灰とカキガラ石灰などの有機のものがありますが、消石灰は土を硬くするともききますので、カキガラ石灰をおすすめします。

ただ、このようにpH調整をすることは可能ですが、石灰資材は土壌中の微生物の活動を抑えてしまうことにもなるので、多用することはお勧めできません。ですので、やはり自分のつくりたいものを作るというよりは、その畑の土壌にあった野菜を選んで栽培するということがポイントになります。

次回は野菜の連作についてです。

つづき    準備編 栽培計画 野菜を知る3

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